水平投射の軌跡を考える(空気抵抗無視)

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APSでは5[m]から10[m]までの距離の標的を撃ちます。

APSで使用するのはエアーガンです。そして、ホップアップもないので、10[m]飛んだ時には、かなり落ちてしまいます。

さて、皆さんは10[m]先ではどれだけ落ちているか知っていますか?

まあ、精密射撃用のエアーガンがよくできているので、感覚で十分補正できてしまいますが、知っておくと便利だと思います。

 

ルールの弾速について

さて、ルールでは弾速は以下のように規定されています。

BB弾の重量[g] 0.20 0.25 0.29
弾速[m/s] 89 80 74

これはo.8[J]を超えない値ということですね。

ちなみに、例えば0.25[g]のBB弾の場合80[m/s]です。これは1秒間に80[m]進むということになります。0.1秒で8[m]進むということになるんですね。

エアーガンって結構早いものですね。

 

水平投射

水平投射とは水平に物を投射することを言います。

APSでは、斜めに投射しているので、本来は斜方投射になるのですが、色々と面倒なので水平に撃った場合を考えます。

また、今回の計算では、回転や空気抵抗は無視しています。あくまで空気抵抗なしの理論上の計算です。

では、グラフを見てみましょう。

今回は、ブルズアイなどの高さである、1.4[m]から水平投射した場合にしました。

グラフの単位ですが、横軸が[m]で縦軸が[cm]になっています。一般的な方がよく使う単位にしました。

工業系の方以外に350[mm]とか、0.35[m]といってもわかりにくいと思ったので、よく使われている[cm]と[m]にしました。

あと、[mm]だと数値が大きくなりすぎて、ちょっと見づらかったということもあります。

まあ本来ページ内では、単位を統一するべきなのですがね・・・。

 

ブルズアイの距離5[m]について

ブルズアイのターゲットまでの距離は5[m]ですね。ということで、まずは5[m]についてです。

距離5[m]の時に落下する量は以下の通りです。

BB弾の重さ 0.20 0.25 0.29
落下量[mm] 15.5 19.2 22.4

5[m]先では約2[cm]落ちてしまうことになるんですね。

また、5[m]の距離で0.20[g]と0.29[g]では、6.9[mm]も差が発生することが分かりました。

ブルズアイのターゲットで約7[mm]も違ったら、Xに入れるのは難しくなりますね。

 

プレートの距離6[m]について

プレートのターゲットまでの距離は6[m]ですね。距離6[m]の時に落下する量は以下の通りです。

BB弾の重さ 0.20 0.25 0.29
落下量[mm] 22.3 27.6 32.2

6[m]先では約2~3[cm]落ちてしまうことになるんですね。

 

シルエットの距離6[m]から10[m]

シルエットの場合、6[m]から10[m]と範囲があるので、今回は6[m]と10[m]での差を見てみましょう。

BB弾の重さ 0.20 0.25 0.29
落下量の差[mm] 39.6 49.0 57.3

6[m]から10[m]の間で、0.29[g]のBB弾の場合、約6[cm]落ちることになります。こう考えると、10[m]先の的に当てることって難しいな~、と思いますね。

ちなみに、実際にAPS-3で撃った場合の軌跡は、8[m]を頂点とした放物線になるイメージだと思います。

なので、標準設定のAPS-3の場合、10[m]先ではフロントサイトで標的が隠れるくらいになるわけですね。

 

ということで、こんなフロントサイトを作ってみました。見えないなら見えるようにすればいいじゃん、という発想です。真ん中を凹ませることでシルエットの10[m]先の的が見えるということです。

 

まとめ

あくまで空気抵抗や回転無視での水平投射についてでしたが、なかなか面白いと思いませんか?

こういう計算をすると、シルエットでは30[mm]×30[mm]のターゲットになってるのは、うまいこと考えてるな~、とか思ったりしませんか?

 

さて、5[m]や10[m]ではこれだけ落下してしまうのを、バレルとサイトに角度をつけることで、あまり意識しなくていいようになっている、凄いですよね。

ちなみに、ここで1つとても重要なことに気付けるのですが、どうでしょうか?

それは・・・初期設定時の通常のサイトでは銃を絶対に傾けてはいけないということです。

バレルとサイトは平行になっていないはずです。なので、傾けて撃つと角度がついているので、それだけ遠くに飛んで行ってしまいます。

大会などに参加すると、銃に水平器を取り付けている方が結構いると思います。

これは上記のようなことが起きるからこそ、より正確に狙うには必要ということでしょう。

 

ちなみに、現在、水平器取り付けパーツを作成しようと検討中です。

 

 

各弾速の表

 

BB弾0.20[g]:89[m/s]

距離[m] 5 6 7 8 9 10
落下量[mm] 15.5 22.3 30.3 39.6 50.1 61.9

 

BB弾0.25[g]:80[m/s]

距離[m] 5 6 7 8 9 10
落下量[mm] 19.2 27.6 37.5 49.0 62.1 76.6

 

BB弾0.29[g]:74[m/s]

距離[m] 5 6 7 8 9 10
落下量[mm] 22.4 32.2 43.9 57.3 72.5 89.5

 

 

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水平投射の軌跡を考える(空気抵抗無視)」への2件のフィードバック

  1. こんにちは
    9月23日のBXでのAPS練習会に初参加した者です。
    あの時フロントサイトを売ってくださってありがとうございます。早速取り付けてみました。かなり狙いやすくなっていて特にシルエットは上手くいきそうです。APSに関するサイト内のコンテンツも興味深く拝見させていただきました。僕も「8と9mの間が射線の頂点かな?」となんとなく感じていたので合点が入った気がしています。
    次回の練習会も参加したいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

    • 練習会では有難うございました。
      フロントサイトも気に入っていただけたようでよかったです。
      みんなでやる練習会は楽しいものですよね。このAPSの輪がもっと広がっていくといいですよね。

      サイトの内容も徐々に充実させていきたいので、今後とも宜しくお願いします。

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